2020

なぜ大人になっても成長を求められるのか

  • Essay

先日、上司(の上司)から突然「みよしさんは成長したいですか?」とたずねられた。 上司の手前、「とくに成長したいとか思ってないっす」という答えは印象が悪いし、実際、成長したくないというわけではない。 とはいえ、「成長したいです!」と全面的に肯定するような感じでもない。 そんなことを考えた挙げ句「成長したい……んじゃない……ですかね……?」と曖昧な返事をした。 「じゃあ、なんで成長したいんですか?」と、上司が続ける。 いま「成長したい」と答えたのは、上司に対して小さな見栄を張ったからで、ひいては会社での評価のためである。 しかし、「会社の評価項目にあるからです」という答えは、「主体性」という評価項目に反するので言うべきではない。 それ以前に、会社の評価のために成長したいというのはちょっと違う。 ぼくは「うーん、難しいですね……」といってお茶を濁した。 その後の話からすると、上司自身も「成長」という言葉になにか違和感を持っていたらしい。 ぼくもなぜうまく答えられなかったのか、この上司の質問について少し考えてみたい。

2018

2017

2016

小松左京『復活の日』

  • SF

『復活の日』は,「未知の細菌による人類の滅亡」をテーマとして扱った小松左京のSF小説である。 今となってはありふれたテーマであるが,この作品が発表された1964年の日本においては先駆的なものであった。 あらすじは次の通りである。

2015

大学4年間を終えて

  • Essay

先日,卒論を提出し,4年間の学部生活を終えた。 今回は,この4年間で僕が何を学んだのか,あるいは,大学に行くことにどんな意味があったのか,高校生の頃の自分に伝えるような感覚で書いてみたいと思う。 というのも,今振り返ってみれば,この4年間過ごしてきた「大学」は,僕が受験生の頃に考えていた「大学」とは大きく違うものだったと思うからだ。 また数年経てばこの考えもおそらく変わってしまうだろうが,学部を終えた直後の現在の考えを残しておきたい。

2014

進路選択に際してもやもやと考えていること

  • Essay

今年は進路について考える年でした。 年明けの頃には,周りは就活まっただ中,僕自身も進学を決めこそすれどこへ進むかは未定でした。 そして進学先が決まった今も,修士過程を終えた後どうするのかということで悩んでいます。

政治に意見する意義

  • Essay

2日前,集団的自衛権の行使容認が閣議決定されました。 これに関して僕の周りでも様々な意見が出ています。 そんな中,いくつか気になる言葉があったので,これについて少し考えてみたいと思います。 それは,政治に関して「よくわからないから意見すべきではない」,「意見しても何も変わらないからするだけ無駄」,あるいは「口だけじゃなくデモ等の具体的な行動をしろ」というものです。

「リーダー人材」について

  • Essay

大学である講演のポスターを見かけました。 学生なら誰でも参加できるもので,そのタイトルは「将来リーダーになる君へ」。 なんと,僕が将来リーダーになることを前提として話を進めるそうです。 もちろん,この「君」は僕だけでなく,学生全員を指しています。 しかし,学生全員が将来必ずリーダーになるかというと,決してそんなことはありません。

伊藤計劃『ハーモニー』

  • SF

僕は20歳のこの時期,ジョージ・オーウェルの『1984年』に衝撃を受け,SFにハマりました。 そして,この伊藤計劃『ハーモニー』を読み終えた時に感じたのは,そのときの感動に引けを取らぬものでした。 さんきちについての「影響を受けた作品」からも分かるように,僕はSFの中でも特に,ディストピアやサイバーパンクのような反社会的な題材を扱ったものが好きなようです。

ツイッターの不自由

  • Essay

ツイッターを不自由だと感じることがあります。 それを感じるのは,ツイートしたいと思って文章を書いたにも関わらず,最後の「ツイート」ボタンを押せないときです。 ツイッターをしたことのある人は,このような「ツイートしようかと思ったけどやっぱりやめた」という経験が案外あるのではないでしょうか。 なぜ「ツイートしたいのにできない」ということが起こるのか。 これについて,まずツイッターの性質を「つぶやき」との相違から考え,次にその性質がなぜ不自由を生んでいるのかを考えてみたいと思います。

意識高い系と演技

  • Essay

僕は現在大学4回生で,大学院への進学を考えています。 しかし,周りには就職活動をする友人も多く,彼らから就活をしていると見かけるという「意識高い系」と呼ばれる人たちの話を聞くことがあります。 実際,ネット上にはこの「意識高い系」にまつわる言説が数多く出回っています。

ライフログから情報社会を考える(星新一『声の網』を読んで)

  • SF

最近,ライフログを意識するようになりました。 ライフログ(LifeLog)とは,生活(Life)をデジタルデータで記録(Log)することを指します。 たとえば,食事やレシートを写真に撮るとか,読んだ本や観た映画の記録をつけるといったことです。 Facebookなんかもライフログの一種といえるでしょう。 「いいね」と思ったもの,行ったことのある場所,観たことのあるテレビ番組まで記録され,その代表的な事柄が「タイムライン」として表示されます。

2013

「情報と社会を学ぶ」とは

  • Essay

「情報と社会を学ぶ」というのが僕の勉強のテーマであるわけですが,「情報」「社会」なんて2つの単語をただ並べただけではなんのことなのかさっぱりわからないと思います。 かといって,何か具体的な学問領域を学んでいるのかというとそうでもなく,僕自身いまだに自分の関心がどういう学問に向いているのか模索している最中です。 まだまだ道半ばですが,今回は2013年の締めくくりに,現在の僕が「情報と社会」について何を考えいるのか,自分自身の考えを整理する意味合いも含め,一度まとめてみたいと思います。

〈オデッセイ〉シリーズ(アーサー・C・クラーク)

  • SF

アーサー・C・クラークの〈オデッセイ〉シリーズ(『2001年宇宙の旅』(1968), 『2010年宇宙の旅』(1982), 『2061年宇宙の旅』(1987), 『3001年終局への旅』(1997))を読みました。 クラークの作品は他に『幼年期の終り』(1953)のみ読んだことがあります。

2020年東京オリンピック

  • Essay

少し遅くなりましたが,2020年東京オリンピックが決まりましたね。 日本人としては喜ばしい限りです。

宇宙戦争(H.G.ウェルズ)

  • SF

僕たちの世代で「宇宙戦争」といえば,おそらく監督スピルバーグ,主演トム・クルーズの映画を思い浮かべると思います。 今回僕が読んだのはH.G.ウェルズの書いたその原作です。 それは1898年(!)に発表され,これまでに何度もアレンジが加えられてきたSFの古典です。 2005年にはスピルバーグのものを含め,この『宇宙戦争』を題材に3つの映画が公開されたことからも,その影響力が今なお衰えていないことが伺えます。